はじめに
これを読まれている方は既に100キロウォークを体験された方だと思われます。40キロまでは順調に違和感なく歩けたのに・・・と言う方も多いことでしょう。去年リタイアした夫も40キロから大腿筋から激痛が走り、最後足底筋膜炎と肉刺によってペースが落ちタイムアップとなったと言っていました。
私も去年より練習したにも関わらず50キロあたりから足が痛くなりました。しかし、今年は去年の経験を含め完歩への痛み対策を立てて無事に完歩しました。
そこでこれらの対策をご紹介したいと思います。
まず100キロ歩くわけなので痛くて当たり前
100キロも歩く大会で、どこかしらの痛みなく完歩される方はそうそういないと思います。
飯塚武雄100キロウォークで、[元気な100歳を目指して]の中村さんが選手宣誓で、
中村さん:「楽に100キロ歩く方法を知りたいですか!」
一同:「知りたいです!」
中村さん「そんなものはありません!」
一同:「笑」
なんてことをおっしゃられていました。
とにかく10キロを10回,20キロを5回というような世界ではないことは確かです。またペースも重要です。
結論からいうと
「楽に歩ける方法はなく、痛みとの対話」であると思います。
しかし、練習やトレーニングによって軽減できます。
基本的なこと
それは、
当日、初めてのことをしない。
ということです。
スタート前に過剰にテーピングをぐるぐる巻いたり、おろしたてのコンプレッションタイツ、靴下、買ったばかりの新しい靴やインソールで歩かないことです。靴はしっかり慣らして感触を試し、テーピング等は貼った状態での練習をして感触を試してください。
テーピングにもいろいろ種類があります。過剰に圧迫してしまい可動域に制限がかかったり、逆に肉刺を作る原因になったりします。また靴下は必ず何種類か試しましょう。コンプレッションタイツも事前に試して感触を確かめましょう。
また足の爪が剥がれてしまったという話をよく聞きました。大会前には爪を整えておくといいと思います。私の足の爪は短すぎても長すぎても痛くなるので、自分のベストな長さを保つようにこまめに爪やすりでお手入れをしていました。
事前に準備することチェックリストは
1.爪の手入れ
短く切ること。爪やすりで引っかかりをなくすこと。
2.どうしても痛めている所以外テーピングをしないこと。
テーピングは固定しすぎず柔軟性のあるものを。できれば整骨院の先生にやってもらうこと
3.履きなれている装備と靴と靴下で
練習時にしっかりと装備や靴を確認してくださいね。
爪切りはBESTOPEの爪切りが、力を入れなくサクサク切れておすすめです。
練習する時に意識すること
練習時に肉刺や足の痛みが出てきた時は、骨盤や体のバランスなどを見直しましょう。また靴やソールで軽減もできますが、長距離長時間歩くため集中力や体力が切れるとだんだん姿勢が悪くなり、次々といろんなところが痛くなってきます。
そこで体幹を鍛えることでバランスを整え、全体的に疲労や負荷を分散できます。自主トレでは長友選手やトレーナーのコバ式の本を参考にしました。無理のない範囲で少しずつ体幹強化ができたと思います。
痛くなったら。。。
鎮痛剤
ボルタレン、ロキソニン、イブ、バファリンなどなど。
痛み止めは一時的には有効です。しかし実際に効く時間は短く胃への負担もあり、4時間以上開けないと再度飲むことができません。
そして「運動中の痛み止めの服用は内臓への負担が大きく、特に腎臓へのリスクが高い」という内容の記事を見つけ、私も今年は気をつけるようにしました。(参照)
今思えば去年の大会で「あれって血尿だったかも!?」ということも。当時は精神的にも肉体的にもズタボロ状態だったので、痛みとキツさ以外の不具合がわからなかったんですねー。怖い怖い。
塗り薬
前回フェイタスクリームを途中の薬局で買ったのですが、痛みに劇的に効いたわけではありません。でも持っている安心感があります。何もないより何か持ってる方が「これがあるから最悪ではない」と思えました。
塗ることで精神的に落ち着き、たとえプラセボ効果でも痛みが緩和された気がします。今年はカウターペインプラスという消炎鎮痛薬を使いました。タイのものですが大正製薬の商品らしいです。
ムエタイの選手などが愛用しているということで期待度大。念のためパッチテストをして使いました。少々独特な匂いがしますが、私や夫には合っていたらしく効果テキメンでした。夫は飯塚武雄100キロウォークでも使い、一緒に歩いた先輩ウォーカーさんに貸してあげたら好評だったそうです。
カウンターペインにはいろいろな種類がありますが、カウンターペインプラスがオススメです。
湿布薬
初めての参加では事前に腰と脚に湿布を貼っていました。しかし今年は貼らずに挑戦。というのも、事前に貼っていても一番効いてほしい4区では効果が切れているからです。しかも24時間以上貼りっぱなしは皮膚への負担もあります。
私の肌は強い方ですが、それでも24時間以上湿布を貼っているのは不快感がありました。痛みが出てから使うという手もありますが、後半のヘロヘロの状態で狭いトイレの中で的確に患部へシワなく湿布を貼るのは難しいと思い、今年は使いませんでした。
漢方薬
なるべく内服薬には頼りたくありませんが、芍薬甘草湯は足が攣った時のために持っていました。無法松ツーデーマーチではゴール直後に足が攣り、ふくらはぎの痛みが2日くらい消えなかったのがトラウマで。。。
本番では足が攣ることはなかったのですが、予防としてCPごとに飲みました。もちろん本番でいきなり使うことはせず、練習のときに試してから本番で使いました。
また水分補給もこまめに行い、水ではなくスポーツドリンクを飲んで電解質の補給もしっかり行いました。
テーピング
どうしても途中肉刺や筋肉痛が出てきてしまった時必要になります。また私は大丈夫でしたが坂の下り等で足の爪が剥がれてしまう人も少なくないみたいです。テーピングは手でちぎれるものがオススメですが手でちぎれるタイプは非伸縮性テーピングがほとんどです。
なるべく可動域を制限しないためにも非伸縮性タイプよりも伸縮性の方がオススメです。荷物にならないように眉用のハサミと一緒に持っていくかあらかじめ不安な部位のサイズに切って持っていくのが良いでしょう。
各部位別対策
痛みが出る部位としましては、人にもよりますが、「足,股,お尻,腰,肩,首」とほぼ全身です。
足の痛み対策
太もも 大腿筋
服装装備
苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、コンプレッションタイツが適度な圧迫をしてくれてブレにくく足の疲労軽減をしてくれます。私はCW-Xがオススメです。
歩き方
太ももの部分の痛み予防対策としては、なるべく骨盤から足を前に出して歩くことがポイントです。そして踵から着地して歩きます。
信号で止まったときのストレッチ
ぎゅーっと伸脚もよいのですが、動的なストレッチがおすすめです。というのは
太ももは、行橋別府では七曲や立石,赤崎峠などの後半にある登りのときにたくさん使います。その時までになるべく温存しておきたい所。
どうしても痛みがでてきたときはカウンターペインを塗りました。
正直カウンターペインのおかげといっても過言ではありません。。。
テーピングについて
最初から痛めている以外は絶対にテーピングをしないことをおすすめします。
足の甲,アキレス腱
足の甲は痛む原因として靴紐の締めすぎ等があります。夫は甲高なので今回は緩めに結んだそうです。私も最初ヒールロックという方法で結んでいたのですが、やや圧迫されすぎて痛くなりました。結びはじめはゆるく、最後から2穴目からややしっかり目に結ぶのがポイントです。
アキレス腱については予防する方法しかないみたいです。練習で歩いてみて痛む方は、すみだ整骨院のすみだ先生の記事が参考になります。
http://sumida-seikotsu.com/column/288
足の裏 足底筋膜炎
40〜50キロ地点から足の裏が痛み出します。そしてこの部位は痛み止めが効きません。なので塗り薬やカウンターペインを柔らかい部分足の指の付け根やアーチのところから塗り込みます。そしてやさしく痛みの部分をマッサージとストレッチをします。たったこれだけでリセットされて全然変わります。
カウンターペインはバンテリンよりも効果が高く本当におすすめです。
あとはインソールの予備があると心強いです。
私は最初に敷いていた高機能インソールが50キロ以降から痛くなり、持っていた予備のノーマルなインソールに変えて事なきを得ました。
まとめ
いかがでしたか?練習ではただ歩くだけでなく、どこのどの部位が痛むのかを確認しそれらを未然に予防する方法をまず対策として行いましょう。そしてどうしても痛みが出てくるため、その時には休みをとり塗り薬等でマッサージ等を行うと良いでしょう。